中学受験の考え方

中学受験マンガ「二月の勝者」を受験生と親におすすめする理由

※1 二月の勝者第一巻

 

中学受験という特殊な環境を秀逸に描いているマンガ

「二月の勝者-絶対合格の教室-」

高瀬志帆さん原作でビックコミックスピリッツで連載されています。

 

二月の勝者は

中学受験に関する表現が

リアルに描かれています。

 

そのリアルさの元となっているのが

具体的な数字による表現です。

「二月の勝者」中学受験合格率7割

(引用:高瀬志帆原作 二月の勝者 第一巻 第1講より)

 

「二月の勝者-絶対合格の教室-」が

中学受験をリアルに描いている点

・中学受験生の7割は第一志望に受からない

・中学受験生の親が払うお金は1年間で150万円

など具体的な数字が出てくることで

リアリティが増しています。

 

二月の勝者に登場する中学受験に関する数字は、

架空のものではなく、

原作者が数十冊の参考文献から引用した

現代日本の中学受験をリアルに表現した内容になっています。

 

2月の勝者は「桜花ゼミナール」という架空の中学受験専門の塾に

新卒で入社した佐倉麻衣という主人公の視点から話が展開します。

 

佐倉が入社した桜花ゼミナールに

「黒木蔵人」という新校長が新しく着任することで物語が進んでいきます。

 

新校長黒木は

「元フェニックス カリスマ講師」という肩書があり、

二月の勝者を読むことによってわかる中学受験の現状

・中学受験対策

・日本の中学受験専門塾の内部

・子どもの扱い方

など塾運営における全てのことを把握しています。

 

黒木が元々所属していた塾「フェニックス」は

現代日本の中学受験塾の帝王

「SAPIX」

をマンガ用にデフォルメして表現された塾と考えられます。

 

二月の勝者の物語の中では、

フェニックスと桜花ゼミナールの

「授業」や

「子どもたちに対するスタンス」

の違いなどが描かれています。

 

実際に中学受験を控えている家族にとっては

「今後の塾選び」

「中学受験への考え方」

などをマンガを通して学ぶことができます。

ぜひ、中々知ることのできない

 

中学受験の裏側

「二月の勝者-絶対合格の教室-」

第一巻から読み進めてください。

 

わたしは、二月の勝者をDMMコミックレンタルで読んでいます。

買うと

1冊650円する「二月の勝者」

 

DMMコミックレンタルなら

95円でレンタルする事ができます。

 

「マンガの中身だけ楽しみたい」

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受験勉強に取り組む子供たちの姿

二月の勝者は中学受験がテーマになっていることから、

小学生が多く登場します。

 

メインで登場するのは桜花ゼミナールに通う

小学6年生の子どもたちです。

 

桜花ゼミナールの6年生は3つのクラス分けがされていて、

頭の良い順番に

「Ω」(オメガ)

「A」(エー)

「R」(アール)となっています。

 

クラスごとに個性豊かな子どもたちが登場して、このマンガを読む親世代の人であれば、

必ずいずれかの子どもたちに

自分の子どもの姿を重ねてしまう

ことでしょう。

 

物語の鍵となる数人の桜花ゼミナールの生徒たちを紹介します。

 

(※本章は「高瀬志帆原作 二月の勝者 第二巻 第9講」の各生徒の紹介シーンを引用して紹介しています)

 

「Ωクラス 島津 順」

「二月の勝者」島津順くん

桜花ゼミナールの中で最も上位のクラス「Ω」に所属する男の子です。

 

さらにΩクラスの中でも

最も偏差値が高い秀才です。

 

物語序盤では下位クラスの人達をバカにして、ケンカをしてしまいます。

 

しかし、けんかの後は相手の男の子と友情が芽生えて、勉強を教えてあげるようになります。

 

頭の良い子どもの心の変化が島津君によって分かりやすく表現されています。

 

⇒島津順くんについて詳しく知りたい方はこちら

「Ωクラス 前田 花恋」

「二月の勝者」前田花恋さん

Ωクラスの女子の中でトップの偏差値の前田花恋さんです。

 

彼女は負けず嫌いでみんなにちやほやされるのが大好きな

お嬢さま気質な女の子です。

 

前田さんを中心に描かれた回のお話では、

勉強のできる女の子の苦悩や心の変化を知ることができます。

 

また、前田さんは桜花ゼミナールでの勉強の成果が振るわず、

一度「フェニックス」へ転塾してしまします。

 

転塾によって、「フェニックス」の授業がどのようなものかが描かれていますが、

フェニックスに対する表現はまさにサピックスの授業がリアルに描かれています。

 

「Aクラス 柴田 まるみ」

「二月の勝者」柴田まるみさん

桜花ゼミナールの中では真ん中のクラスに所属する柴田まるみさん。

 

彼女は不登校の少女で、

いじめのない私立中学校を目指して

中学受験に挑んでいます。

 

公立中学校に比べて、私立中学校は多様性にあふれていて、

中学校ごとに校風が異なり、不登校の子どもにとっても通いやすい中学校です。

 

また、柴田さんは偏差値が上がらないことにも苦悩していますが、

目標の中学校が決まったことによって、勉強に対する姿勢が変わります。

 

伸び悩んでる子に対しての

勉強へのモチベーションをどのように上げていけばよいかを

柴田さんを通して知ることができます。

 

⇒柴田まるみさんについて詳しく知りたい方はこちら

「Rクラス 三浦 佑星」

「二月の勝者」三浦佑星くん

サッカーボールを塾の授業に持ってくるほどのサッカー少年である三浦君です。

 

三浦君のお父さんはサッカー少年団の監督をしている生粋のサッカー家族です。

 

三浦君が登場することによって

「サッカーを取るか、中学受験をとるか」

という話が展開されます。

 

中学受験をさせたい母と、サッカーを続けさせたい父。

 

日本のどこの家庭にもありそうな葛藤を

「二月の勝者」を通して考えることができます。

 

⇒プロサッカー選手になるより志望校に合格する可能性が高いって本当!?

「Rクラス 加藤 匠」

「二月の勝者」加藤匠くん

桜花ゼミナールの中でも最も下のクラスのRクラスに所属する加藤くんです。

 

授業中も「ボーッ」と外を見ていて授業をまともに受けていません。

 

加藤くんもあることをきっかけに難関校を目指すようになります。

 

塾の授業に集中できていない、

勉強に対してやる気がない受験生をお持ちの親御さん

に注目してもらいたい登場人物です。

 

⇒加藤匠君について詳しく知りたい方はこちら

「Rクラス 石田 王羅」

「二月の勝者」石田王羅くん

どこの塾にでもいる最下位クラスにいる問題児を表現した石田王羅くんです。

 

石田くんの家庭はお父さんが亡くなってしまっていて、

お母さんが女手一つで石田くんを育てています。

 

石田君はいわゆる「普通の小学生」で、

カードーゲームや携帯ゲームが大好きな男の子です。

 

自習室にゲームを持ってきたり、寄り道をしてどぶに落ちて泥だらけになった状態で塾に来てしまったりと他の生徒にも実害を与えるような迷惑をかけてしまっています。

 

最終的に石田くんの行動を問題視した黒木は桜花ゼミナールを退塾させて、

桜花ゼミナール系列の個別指導塾に移動させます。

 

実際に塾は「勉強するところ」なので、

問題行動のある生徒を退塾させたり他の校舎に移ってもらうという事はよくあります。

 

石田くんのように塾に遊びに行っている

と感じるようなお子さんをお持ちの親御さんには

心に刺さる感覚を持つことになるでしょう。

 

中学受験に向き合うリアルな親の姿

「二月の勝者」1巻第一話に一番最初に描かれている表現です。

「二月の勝者」親の経済力 母親の狂気

(引用:「高瀬志帆原作 二月の勝者 第一巻 第1講」)

「君たちが合格できたのは

“父親の経済力”と

“母親の狂気”」

 

衝撃的な言葉から始まっていますが、

 

中学受験は子どもだけの問題ではなく、

親も万全のサポート体制をとらなければならなくてはいけないのが実情です。

 

二月の勝者では

中学受験に挑む親の姿

もリアルに映し出されています。

 

「Rクラス 武田家の場合」

2月の勝者「共働き夫婦」の画像

(引用:「高瀬志帆原作 二月の勝者 第二巻 第13講」)

桜花ゼミナールの中で最も下のクラスに所属する武田くんの親御さんです。

 

お父さんは会社員、お母さんは化粧品会社に勤める時短社員です。

 

お父さんは奥さんの話を聞かずに携帯ゲームばかりしています。

 

お母さんは真剣に

「子どもの偏差値を上げたい、私立中学校に受からせたい」

という気持ちを持っています。

 

しかしながら、旦那さんはスマホゲームばかりしていて、息子の塾や受験について全く聞き耳を持ちません。

 

武田家のように夫婦間での中学受験や勉強に関する考え方の差は、

どこの家庭にもあるような状況です。

 

マンガの中では、夏期講習にかかる費用で夫婦喧嘩が勃発して、

武田君のお母さんの中学受験への向き合い方が変わっていきます。

 

旦那さんが中学受験へ協力的ではない家庭にとっては非常に参考になる場面が描かれています。

 

「Ωクラス 島津家の場合」

受験勉強の成績が良くないことに怒る親

(引用:「高瀬志帆原作 二月の勝者 第4巻 第29講」)

Ωクラスの中でも最も優秀な男の子である「島津 順くん」の家庭の様子も描かれています。

 

島津くんのお父さんは会社員、お母さんは専業主婦の家庭です。

 

島津くんのお父さんは非常に教育熱心で、

子どもの模試の結果の分析や大量の参考書を購入して島津くんに与えます。

 

成績が向上しないとお母さんに八つ当たりや恫喝を行い、

受験生である島津くんの心も動かしていきます。

 

教育に厳しい家庭

中学受験は親のために行うものなのか?

考えさせられるような表現がされています。

 

受験勉強の成績が良くないことに怒る親
親が子供に難関校を【中学受験】させるのは良い影響だけではない!(引用:二月の勝者 第四巻 第29講) 中学受験に取り組む家庭の親は時に感情的になってしまいます。 中学受験は世間一般では親...

 

「二月の勝者」で描かれるリアルな塾の経営や塾費用の姿

二月の勝者では桜花ゼミナールの校長である黒木先生が

塾に来る生徒や保護者をお客様と呼んで、

ビジネスとして塾は運営されていることを高らかに宣言します。

 

一年間の塾の費用は「150万円」

小学6年生年間塾費用126万9千円

(引用:「高瀬志帆原作 二月の勝者 第二巻 第13講」)

桜花ゼミナールの桂先生が佐倉に対して授業料について話したシーンでは、

小学6年生が1年間に塾に落とすお金は

「授業料・特別講習の

費用の総額126万9千円」と表現されています。

 

126万9千円という数字も

現実の塾費用に類似する金額であると言えます。

 

フェニックスの元となっているSAPIXの小学六年生にかかる塾代を確認してみた所

  • 年間授業料:594,000円
  • 定例テスト料:授業料に含まれている
  • 模試・テスト料金:30,240円
  • 特別講習(夏期講習、冬期講習)653,400円
  • 合計1,277,640円

(参考:SAPIX公式ホームページ)

実際には日曜講習や追加されるオプションを考慮すると年間200万円の塾代がかかることも想定されます。

 

塾講師の給料は生徒の合格数で決定!?

桜花ゼミナールのお給料制度は

前年の難関校の合格数をポイント化して、

今年のお給料が計算されていると描かれています。

 

二月の勝者で描かれているように

難関校の合格によってお給料を変動させるシステムをとることによって、生徒を指導する先生たちにも

「子供を難関校に合格させるための授業」

をする動機が働くことになります。

現代の日本の中学受験専門の塾もこの「難関校合格」による給料変動制度を採用しています。

 

一方で、二月の勝者で語られているのは、

難関校に合格させることができるのは、「運」である

と言いきってしまっています。

 

難関校の合否が運である理由は、

「子どもの偏差値は大きく変動しやすい」ことや

「当日の試験環境によっても実力が発揮できるかできないか」

が大きく変化してしまうことが、

難関校合格は「運」であるという理由として語られています。

 

実際の日本の入学試験も2月に行われるため、

風邪インフルエンザなどで体調を崩して思わしくない成績となってしまったり、

本番前に力尽きてしまい事前の志望校対策ができなくなってしまうなど

様々な要因で子どもの合否は変わってきてしまいます。

 

塾の教えを100%鵜呑みは厳禁!?

黒木は塾に来る生徒や親を「お客様」と称して扱っているのは前述の通りですが、さらには「夏期講習」を前にした親に対してウソか本当かわからないような「方便」を使います。

黒木先生は

「夏が終わってもすぐに成績は伸びません」

と事前に親に通告します。

 

黒木の通告によって夏期講習終了後に

偏差値が上がらなかった生徒の親からクレームが来ることを防ぐことができました。

 

しかし、黒木の発言の本質は

夏期講習夏合宿を行うと他の子どもたちの偏差値も上がるため、

特定の子どもの偏差値の上昇は

他の子どもたちの偏差値の上昇で相殺されてしまうのです。

 

塾という場所も当然営利企業であるため、

転塾や退塾をされてしまうと塾の売り上げはなくなってしまうことになります。

 

実際の塾でも

「お子さんの成長はこれからです」

「夏が終わってもすぐに偏差値は上がりません」

など普通に使われていますが、

塾の先生たちが本心としてその言葉を言っているのかどうかを知ることはでません。

 

6年生の夏期講習・夏合宿に偏差値が上昇していない場合には、

「基礎に穴がある」

と考えてまず間違いありません。

 

模試の結果を見て、

「どこができていなかったのか」

をお子さまと一緒に確認してみてください。

 

二月の勝者は物語展開も楽しめる

「二月の勝者」黒木激昂シーン

(引用:「高瀬志帆原作 二月の勝者 第四巻 第36講」)

普段は無表情で冷徹な桜花ゼミナール校長の黒木が感情をあらわにした場面がありました。

 

黒木の黒い噂を聞いた佐倉が、黒木が出没するという裏路地に行くとキャバクラ嬢とおぼしき女性と若い男と三人で話しています。

 

その女性の彼氏と黒木が言い争いになった所に佐倉が助けに入りました。

 

止血をしながら近くの事務所に黒木を送り届けた所、

「出ていけ。詮索するな!入ってきたらお前を許さない」

と激昂して佐倉を追い返します。

 

黒木が桜花ゼミナールの校長以外に何かしらの

「課外活動」をおこなっていることは登場人物の数人が匂わせています。

 

二月の勝者は現在も連載中のマンガであるため、

黒木の課外活動は今後明らかになる内容であると考えられます。

まとめ

二月の勝者では

二月の勝者で描かれる三つの目線

・子どもの目線

 

・親の目線

 

・塾の目線

という3つの視点から現代の中学受験が描かれています。

 

子どもの目線では自分の子どもに置き換えてみたり、

子ども自身がこのマンガを読むことによって、

中学受験に対しての姿勢が大きく変わることが考えられます。

 

親の目線であれば、

夫婦間での中学受験に対する考え方の違い

中学受験にかかるリアルなお金事情を知ることができます。

 

中学受験は小学4年生から3年間という期間を家族一丸

となって取り組まなければなりません。

 

二月の勝者は、

子どもの偏差値が上がらずに焦っているご家族

勉強しない子供に焦っているご家庭

にぜひ読んで頂きたいマンガです。