中学受験の考え方

親が子供に難関校を【中学受験】させるのは良い影響だけではない!

受験勉強の成績が良くないことに怒る親

(引用:二月の勝者 第四巻 第29講)

中学受験に取り組む家庭の親は時に感情的になってしまいます。

中学受験は世間一般では親のエゴととらえられてしまって、あまり良い印象を持たれません。

中学受験をさせる親が子供に与える影響は良い影響悪い影響があります。

良い影響

・良い大学に行かせることができる

・高い年収の仕事につかせることができる

悪い影響

・勉強が嫌いな子供に育つ可能性がある

・自分で考えることができない子供に育つ可能性がある

子供に中学受験をさせると良い影響と悪い影響を与える可能性があるのです。

子供に与える影響をすべて考慮してから子供に中学受験をしたくないか、家族としてどうしたいかを決定しましょう。

 

「年収が高い家庭」が「年収の高い子ども」を育てられる

大学の教室の画像

東京大学が行った調査によると、東大生の家庭の67.1%が年収450万円以上の家庭であることが分かりました。

東京大学の調査

東京大学2017学生生活実態調査

年収450万円未満:32.9%

年収450万円以上750万円未満:17.9%

年収750万円以上950万円以下:14.3%

年収950万円以上1,050万円未満:14.1%

年収1,050万円以上1,250万円未満:6.3%

年収1,250万円以上1,550万円未満:4.9%

1,550万円以上:9.6%

(引用:東京大学 2017年 学生生活実態調査より抜粋)

日本全国の働いている人の平均年収は430万円程度と言われています。

東京大学の調査でわかることは少なくとも「普通以上の家庭」でないと東京大学に合格させることは難しいという事です。

自分の子どもを東京大学に合格させてあげることができれば、東大合格の恩恵は子供たちにとって絶大なものとなります。

プレジデントオンラインが調査した卒業大学別平均年収ランキングをご覧ください。

卒業大学別平均年収ランキング

(引用:プレジデントオンライン「学歴別平均年収ランキング」)

「学歴別平均年収ランキング」の表からもわかるように日本で偏差値が高いと呼ばれている大学の順番ごとに平均年収が高いことが分かります。

「東京大学 学生生活実態調査」

「プレジデントオンライン 卒業大学別平均年収ランキング」

2つの調査からわかることは

「年収の高い家庭で育った子供は年収が高くなる可能性がある」

と推測できる点です。

もちろん東京大学の調査によっても学生の家庭の年収が450万円未満の比率も32.9%あり決して年収の低い家庭の子どもが東大に入ることができないという事ではありません。

しかしながら67.1%の普通以上の年収の家庭出身の東大生が多いことは幼少期に

・英才教育を受けていた

・塾に通っていた

など家庭の年収が高いからこそできることでもあります。

年収の高い家庭は子供を中学受験させて、私立中学校に入学させ通わせることができます。

私立中学校は中高一貫校であることがほとんどなので、高校受験をすることなく大学受験に向けての勉強に集中することができます。

2018年度の大学受験の結果を見ても東大合格数の上位3校は

2018年度東大合格者数ランキング

1位:開成高校 187名

2位:筑波大学付属駒場高等学校 119名

3位:麻布高校 100名

(引用:インターエデゥ「速報!2019年東京大学・京都大学合格者ランキング)

東大合格者数の多い上位3校の私立高校をみてもわかるように、わが子を東京大学に行かせたいと思ったら、中学受験をさせて東大合格者数の多い私立中学に入れてしまうのが、将来の子供のために良い選択肢であると言えるかもしれません。

東大合格者数の多い学校に子どもを通わせるという環境を与えてあげられるのは親だけです。

ぜひ子供の将来のためにも中学受験を一度考えてみてください。

受験は子どもの自由な発想を奪う可能性もある

塾で勉強する子供

親が子供に対して勉強しないことを注意しすぎると塾を嫌いになってしまう可能性があります

子供が学校を嫌いになってしまう原因を研究した論文があります。この研究によると

親の厳格型支配的養育態度が子供の対学校忌避感情の発生要因の一つとなる、という作業仮説を検証するためのデータ分析を試みた。その結果、親の厳格型支配的養育態度の著しい親ほど、子供の学校忌避感情が強く、その感情の強度と中度・弱度の子供とを比較すると、親の厳格型支配的養育態度の強弱に明らかな差異があることが分かった。

親の養育態度を測定した親子関係診断テストでは、厳格型的支配的養育態度の判定基準として、得点で15点が危険域か否かを分ける分岐点とされている。この判断基準によれば、対学校忌避感情の弱度群の親は普通域に入り、中度群・強度群はともに危険域に入る、という結果になっている。すなわち危険域に入る厳格型支配的養育態度の場合には強度もしくは中度の対学校忌避感情が発生している、という関係のあることが分かった。

(引用:ピエール学園女子短期大学 芳賀 久貴 「養育態度の子供の対学校感情に及ぼす影響」より)

「養育態度の子供の対学校勘定に及ぼす影響」の論文は「親の厳格な態度」が子供を学校嫌いにさせてしまうことを説明した論文です。

親の厳格な態度を中学受験に置き換えた時に「養育態度の子供の対学校感情に及ぼす影響」の論文以上の子供への悪影響がある中学受験にはあると考えられます。

公教育の学校であればほとんど授業料はかかりませんが、塾の場合には明確に「月謝」などの授業料がかかります。

中学受験を目標に塾に通うのであれば、お金と共に「偏差値」という結果が目に見えてしまいます。

もしも、塾にお金を払っているのに自分の子どもの偏差値が全く上がらなかったら親としてどう考えるでしょう?つい

「勉強しなさい!」

と大きな声をだしてしまうと思います。

先ほどの論文では「厳格的」な親の態度は学校嫌いにさせてしまうことが明らかになっていました。

同様に塾で勉強しないことに対して子供を怒ってしまうと子供が塾嫌いになってしまう可能性が高まります。

塾に通っているのに子供の偏差値が上がらないのは、勉強をしていないのではなく、勉強の仕方が悪い可能性もあります。

勉強の仕方が悪い場合には、塾で指導方法を変えてもらったり、個別指導の塾に転塾することによって偏差値が改善することもあります。

一方的に叱るのではなく何ができていないのか?を広い視野を持って見守ってあげることが大切です。

塾での勉強に慣れてしまうと自分の頭で考えることのできない子供になってしまう可能性があります

中学受験専門の塾の目的は「難関中学に生徒を合格させること」です。

この目的のもとに授業を行うと「正解に最短でたどり着ける授業」を行うことになります。

常に正しい問題の解き方を教えてもらえる塾の勉強に慣れると自分の頭で考えることができなくなってしまう可能性があります。

中学受験を実際に取材した書籍によると

第4章 塾歴社会の光と闇

「正解」がわからない状態に弱い

「正解が」わからない状態に対する体制が弱いので、彼らの明晰な頭脳をもってしても解けない課題に対しては、

「考えてもしょうがない」

「それはそうゆうものだ」

として思考を停止する癖もある。

(引用:おおたとしまさ著 「ルポ塾歴社会日本のエリート教育を牛耳る「鉄緑会」と「サピックス」の正体」より)

「ルポ塾歴社会日本のエリート教育を牛耳る「鉄緑会」と「サピックス」の正体」の書籍はサピックスや鉄緑会と呼ばれる名門受験塾に対して取材を行った内容がまとまっています。

本の中では多くの東大理Ⅲの現役生や卒業生が登場します。

本の中に登場する東大生は口をそろえて勉強だけが大切ではないと口をそろえて行っています。

東大生たちは小学校から高校までのすべてを塾に捧げて、「東大合格」を勝ち取った人々です。

しかしながら彼らは勉強ばかりしていて、学生時代にもっと培うことのできた「何か」を失っている感覚を持っています。

冒頭でもお話ししたように、塾に入ってよい私立中学・良い大学に行かせることは子供の将来を開くことにつながります。

一方で塾での勉強が「善」であるという刷り込みを行ってしまうと、常に答えに最短でたどりつく方法自分の頭で考えず「人に聞くこと」で解決しようとしてしまいます。

世の中に出ると「答えのないこと」は数多く存在していて、自分の頭で考えてそのようなことを乗り越えていかなければいけません。

「塾」という環境は親が与えるものですので、その環境が子供の将来にとってデメリットとならないように上手に塾を利用する必要があるでしょう。

まとめ

日本の家庭環境は千差万別ではあると思いますが、

こと中学受験を子供にさせる家庭に焦点を当ててみると多くの場合が母親が中学受験に力を入れているという事がほとんどであると考えられます。

「自分の子どもを思い通りに育てたい」

「自分の子どもにはこうなってほしい」

という思いを抱きながら今日も塾の送り迎えをしていることと思います。

子供も親の想いを受けて、「勉強を頑張る」と言って前向きに勉強に取り組めていれば問題はありません。

しかしながら子供が「塾が嫌だ」と言い始めたら黄色信号です。

子供が「塾が嫌だ」言いだしたら一歩立ち止まって、

「本当に中学受験をさせるべきか?」

を親が真剣になって考えてあげましょう。

無理に中学受験をさせて勉強が嫌いになってしまうと将来に大きな悪影響を与えてしまうことにもなりかねません。

現代は「いい大学」に通うこと以外にも自分の才能の生かせる多くの選択肢の中で生きていくことができます。

ぜひ

「親としてどうしたいか」

ではなく

「子どもがどうなりたいと思っているか」を家族一丸となって、考えてみてください。